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飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いは、厳密には分子構造の違いにあるのですが、簡単にいうと、飽和脂肪酸は構造が安定しており、不飽和脂肪酸は構造が不安定だということです。
そして不飽和脂肪酸のうち、分子構造に不安定な個所(2重結合部分)が何力所もあるものを「多価不飽和脂肪酸」といい、1ヵ所しかないものを「1価(単価)不飽和脂肪酸」といいます。
かつて、リノール酸は肝臓でのコレステロールの合成を妨げて生活習慣病の予防効果があるといわれ、リノール酸を多く含むコーン油や紅花油が特にアメリカでブームになったことがあります。
リノール酸は必須脂肪酸のひとつですから、みんなこぞって摂取したわけです。
しかしその後、リノール酸のとり過ぎは活性酸素を増やして動脈硬化やガンの発生率を高めるという研究が発表され、ブームは1気に冷めてしまいました。
リノール酸は多価不飽和脂肪酸で、悪玉コレステロール(LDL)だけでなく、善玉コレステロール(HDL)も減らしてしまうのです。
そこで注目されたのが「オリーブオイル」です。
オリーブオイルの脂肪酸の75%は、1価不飽和脂肪酸の仲間であるオレイン酸だからです。
この比率はほかの植物油に較べると抜きんでた数字です。
オレイン酸には、HDLを減らさずにLDLだけを減らす働きがあります。
その他、オレイン酸には血糖値の上昇を抑えたり、カルシウムの吸収を促進したり、ビタミンDの運搬を助けてカルシウムが骨組織に沈着するのを助ける作用もあるのです。
オリーブオイルの素晴らしい点は、オレイン酸を多く含んでいることだけではありません。
まず、微量栄養成分が豊富に含まれていることがあげられます。
その中で特に注目すべきなのが、ビタミンEとポリフェノールです。
これらの成分には活性酸素の発生を防ぐ作用があるのです。
活性酸素は心臓や血管に有害な過酸化物で、体の老化を進行させるほか、ガンを引き起こすともいわれています。
オリーブオイルのもうひとつの特徴は非常に酸化しにくいことです。
1定の値まで酸化する時間を測定すると、紅花油は9時間、ヒマワリ油は11時間、大豆油は16時間なのに、オリーブオイルはなんと80時間もかかるのです。
酸化しにくいことは熱を加えた場合も同じです。
リノール酸を多く含むオイルは、高熱を使う揚げ物では有害な過酸化物を発生しやすいのですが、酸化しにくいオリーブオイルならばそういう心配はありません。
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